原題:Allelujah!
上演劇場:ブリッジ・シアター(ロンドン)
収録日:2018/9/20(公開は2019/11/1)
上演時間:2時間45分(休憩あり)
作:アラン・ベネット
演出:ニコラス・ハイトナー
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最高すぎるコメディ作品に出会いました。
日本じゃ絶対に上演出来ないだろうなぁというくらい、
妙齢の方々の演技が素晴らしい…!
この作品、もう一回再上映してほしいです。
もうもうもう、超面白かったです!
とある高齢者ばかりが入所している病棟の話なのですが。
皆さんのダンスに恋愛模様に、
こんな病棟なら、毎日お見舞いに行きたいくらい楽しそうー!
ってくらい笑わせてもらいました。
でも描かれているテーマは笑えないシビアなもの。
いわゆる終末医療をテーマとした作品。
もう死ぬのを待つだけの人たちが入所している病棟だったのです。
愉快な入所者の皆さんには笑わせてもらいながらも、
ここの婦長さんがとても怖くてえげつないのです…
ある意味の主役。
婦長さんは、おもらしや素行が宜しくない入所者が出ると、
その人に毒を飲ませて殺害。
あたかも自然に突然死したかのように見せかけ、
病棟のベッドを循環させることを目的としている人でした。
そんな時、病棟を取材に来たテレビ番組のディレクターから、
「自由に回していいよ」とカメラを託されたとある入所者。
その婦長が毒を自然に飲み物として飲ませる様子を撮影していて。
(もちろんこっそりと)
(しかも悪気なく。当人は純粋な気持ちで。)
それがきっかけでこの事件は明るみとなり、
婦長さんは最終的に捕まるわけです。
ラストのほうで婦長さんの独白があるわけですが、
婦長さんの考え方も、ある意味では分からなくもなくて、
現代の闇を考えてしまうわけです…
「終末期医療」なんて本のジャンルが登場しているぐらいですから。
適切な死に方を死ぬ前に考える時代なんて、
世の中が平和である証拠なのかもしれませんが、
なんとも悲しい気持ちになるのは私だけ…?
とっても面白いので、色んな方に見てほしい。